Q. 注連縄とはどんなものですか?

A. 神社の雰囲気をかもし出すのに注連縄があります。皆さまの家庭では正月かお祭りの時位ですか。玄関に注連縄を張ると、家庭の玄関と言えども厳粛な身の引き締まった感じを受けます。第一印象はめでたい祝いの日だなと感じられる事です。そう思う事こそ陰気を払って幸の神を迎える気持ちです。

注連縄の種類

注連縄は「尻久米縄しりくめなわ」や「日の御綱ひのみつな」とも言います。注連縄の種類は全国同一とは限らず、地方によって異なります。

又、神社によっても違ってきます。それが神社から見るその地方のそこに伝わる民俗文化です。「ムラ」と言う組織の伝承文化です。種類には「前垂注連」「鼓の胴」「輪注連縄」「大根注連」「牛蒡注連」「輪飾り豊年」などあります。

注連縄の起源

注連縄の起源は天の岩戸神話に基づきます。

古事記には

「天手力男神、その御手を取りて引き出しまつりき、即ち布刀玉命、尻久米縄をその御後方に引き渡して此処より内に還り入りましそと白言しき」

といった記載があります。

日本書紀には

「ここに中臣神、忌部神、すなわち端出の縄(しめなわ)をひきわたし、すなわちまうしてまうさく、またな、かへりいましそ」

古後拾遺には

「天手力雄神をして、その扉を引きあけさせて、新殿に遷し奉り、天兒屋命と太玉命は日の御綱をその殿に懸け廻らし、大宮売神を御前に侍らセ・・」

といった記載があります。

古典では「尻久米縄しりくめなわ」「端出の縄」「日の御綱ひのみつな」と記載されています。

「シリクメナハ」と称するのは「後方」を「ミシリエ」と言うようにシリは背後の事です。クは来る、メはダメのメで制止を表します。即ち「背後に来ますな」という事から「ここより、内に還り入りまそ」岩屋へは入ってはいけませんという事です。

注連縄の意義

注連縄を張るとは、ここは神の知ろし食す領域、又は標示なのです。又は境を示しています。いわば、ここは神聖な所で神の領域ですよ、邪気邪霊が寄り付くところでなく、ここから先は入ってはいけない入れない所ですよとなります。

精神論を述べれば、国民の生活をして誠の生活と言う神ながらなる領域から一歩外に出しませぬよう致しますの意味にも取れます。我々は、常に心の中に注連縄を張り、浄心を不浄池に陥らしめず、生活に注連縄を結びかけて、絶対に注連縄の外なる本能主義に外れぬことが肝要となります。

本能のままで動くのでなく、そこには自重、謙虚が大切になります。それこそ人との争いが亡くなり、人と楽しく接しられる社会倫理です。そこには人の心の中に土足で立ち入らない自らの注連縄でもあるわけです。注連縄は標示でもあり、境です。それとよく似た言葉に「結界」と言う言葉があります。

結界

神道を指導している人でも結界と言う言葉を頻繁に使われますが、結界は仏教語ですので神道家としてはあまり使いたくない言葉ではあります。「特殊なエネルギーを保持した神秘空間としての界」と言う観念です。聖なる領域と俗なる領域を分け、秩序を維持するために区域を限るという意味合いになります。

大和言葉では、端境(はざかい)と言います。私達の生活の中に注連縄たる表示するものは生活、心の中に自然と芽生えています、それは「我と汝」「内と外」の存在です。そこに日本人の生活文化が生まれています。家の中における日本建築では「襖」「障子」「衝立」「縁側」「玄関」「扉」「すだれ」「のれん」「垣根」「門」等。街の境や辻には道祖神、庚申塚、祠があります。

又、口上を述べる挨拶の時には自他の境なる扇子がその役目を行います。日本人の生活文化には気づかれないでしょうが神道文化が沢山入っております。

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[更新日]  永川辰男

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