Q. 大麻の起源について教えて下さい

大麻とは

神社では「タイマ」と読まずに「オオヌサ」と読みます。罪穢れを祓い清める祓い具です。神社で祭典前の清祓式の時に御幣に麻を付けた「大麻おおぬさ」を振って、お祓いします。祓串とも言います。

この大麻、祓い串は罪穢れを祓い除ける神秘力を込めた呪物とされてきました。大麻につける麻は神代には青和幣あおにぎてと言って、楮等で作る白和幣と共に陰陽対比されています。「古後拾遺」に「長白羽神(伊勢麻積の祖神)をして、麻を植え、それで青和幣を作らせた」とあります。

余談ですが、伊勢神宮お膝元の三重県で伊勢麻の栽培の許可を申請していたのですが、却下されて「神事用大麻栽培不許可」となりました。伊勢神宮にとっては御鎮座以来、神代にならって麻は神事にとってはなくてはならないものです。

将来的に麻の生産不安からこれまで申請してきたのですが、何をもって許可されないのか、三重県知事は神都伊勢の麻の歴史を知るべきであり、反対に後世に残すべく努力をすべきではないのでしょうか。日本文化遺産として欠かせないものの一つでもあります。

大麻の起源

麻は古代では「ヲ」とか「ソ」とよばれていました。ツナソ、アカソ、アラソ(粗麻)、ウツソ(打麻)、ウミソ(積麻)と今でもよばれています。麻は青和幣の青麻が約転したものとも言われています。

関東の国の古名の上総下総の「フサ」は麻の古名です。「紀」「城上」のかかる枕詞に「麻裳よし」があります。これは「麻裳(女性のスカートのような衣服のこと。飛鳥美人画の服)を着るから来ているのと、古代の紀伊國が麻の産地から来ています。

万葉集には

麻衣 着ればなつかし 紀の国の 妹背の山に 麻播く吾妹

とあります。

麻衣は古代では錦綾の衣服と対比され、絹織物と比べて粗末な服として扱われています。麻の織物を荒妙アラタエ、絹織物を和妙ニギタエと言います。

麻の衣服は現代では夏物ですが、喪服でもありました。高市皇子殯宮挽歌の歌に「白の麻衣」と歌われています。

六月の水無月大祓式の歌があります。

けふくれば 麻の立ち枝に ゆふかけて 夏みな月の みそぎぞする
思ふこと みなつきねとて 麻の葉を きりにきりても はらへつるかな

大祓式に唱える大祓詞にも

天つ菅麻(曽)を元刈りたち末刈り切りて八針に取りさきて天つ祝詞の太祝詞言を宣れ

と出てきますから、神道行事には欠かせない我が国古代の植物であることが理解できます。

布紐、糸紐が高価な時代、麻は紐の代用品で一般的に使用されていました。又、農家でも畑の隅で栽培していたものですがしびれ薬でもある事から大麻取締法によって一部の許可されている処以は外禁止されました。

玉鉾会では麻で作った「大麻飾り」を作製授与しています。興味のある方は授与品のページをご覧ください。

吉祥結び大麻飾り 吉祥結び

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[更新日]  永川辰男

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